ラテン語を教えています。(授業のスライドから)
今回は時制のうち「未完了」を扱いました。過去における継続や反復、状況の描写を表す形です。「〜した」という一回的な行為とは違うニュアンスを持ちます。

13世紀のラテン語の詩、スターバト・マーテルの一節を例に見ていきます。ペルゴレージの曲でも知られる「Stābat māter dolōrōsa」、十字架のもとに立つ聖母の悲しみを歌う内容です。動詞stōの未完了形が、その場に「立ちすくんでいた」という持続する情景を作っています。

続きの一節では、十字架のそばで涙する母の姿がさらに描かれます。未完了形の持つ「幅のある時間」の感覚が、悲しみに耐え続ける情景をそのまま伝えているのがわかります。

ピエタにせよ、スターバートマーテルにせよ、もはや芸術の一ジャンルを指す言葉のような感じがします。ドヴォルザークもスターバートマーテルを書いているようです。
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